LGBTとは何か?LGBTを取り巻く環境

日本でのLGBTの現状

日本においては2016年に学校の教職員向けにLGBTの生徒への対応を記した手引書を発行しました。
ついで、2017年3月に、いじめ防止基本方針の改訂時に、LGBTの生徒の保護の項目が追加されています。これらの対策が取られながらも、日本においては現在でもLGBTに対する差別や嫌がらせなどが発生しているのが現状です。2015年に東京都の渋谷区にて、同棲のカップルに対しての結婚を許す、「パートナーシップ証明書」の発行が実施されるようになったのが引き金となりました。
しかし、あくまでも渋谷区の条例に基づく証明書であるので、法律的拘束力がないのが残念なところです。今後は、同性パートナー同士での遺産の相続に関する事項や、ゲイのカップルに対する生殖医療の適用など、法的整備や受け入れ態勢が整えられることが期待されています。
結婚制度についてもLGBTについてはまだ法整備が進んでいません。現在のところ、パートナーシップ法や同性同士で結婚できる法律はないのです。
そのため、LGBTのパートナー同士の関係性を法律で保護してもらうことはできません。現在でも、国会にて同性婚を法律的に認めるかどうかは、議論が続いています。

海外での対応は?

海外にて最初に行われたアクションは、1970年にゲイパレードの「プライド」が開催され、LGBTに対する差別撤廃や法的権利獲得を訴えました。
2009年には、世界最大級のゲイパレードである「サンパウロ・ゲイ・プライドパレード」が開催され、その参加者は320万人にも登りました。
このような事態を受け、アイスランドの議会は正式に同性婚を認める法案を可決しました。その後、2011年には、国連人権理事会が、性自認や性的指向に基づく暴力行為や差別に懸念を示す決議を採択しました。
2014年にはインドにてトランスジェンダーを非有的に認める最高裁判所の判決が出た事例が発生しました。
2015年にはアメリカでも、同性婚を法律にて認められるようになりました。このことを考慮すると、日本はまだまだ遅れているようです。