『総務部長はトランスジェンダー』について【ドラマ】
『総務部長はトランスジェンダー』のあらすじ
本書のあらすじはこうです。
食品会社の総務部長である三浦安雄が、職場の送迎会で女装しこれまで経験したことのないような解放感を味わいます。
その後女装やメイクをしているうちに、安雄は女性として生きたいと強く思うようになります。
そのことを妻に告白しますが猛反対され、女装するための道具を捨てるように言われたため、安雄はそれをトランクルームに運び、隠します。
ある日、職場で女性蔑視の姿勢を目の当たりにして憤慨した安雄は、「私はトランスジェンダーだ」と社内メールで職場内に一斉に通知します。
その後、出勤前にトランクルームで女装をし「女性として」働くという生活が始まります。
しかしこのことが妻にバレてしまい、職場でも転勤させられそうになってしまい、多難な生活を送ることになります。
安雄は「女としての生活」と「家族を守る者としての生活」を両立できるのかが見どころになっています。
テレビドラマ化
2018年に6月に『総務部長はトランスジェンダー』の本が出版された後、2020年3月、NHKでドラマ化され、俳優のムロツヨシさんが主演を務めました。
ショートヘアで、カチューシャとピアスを身につけたその女装姿にインパクトがあったのか、ドラマは大きな反響を呼びました。
ムロさんはこのドラマについて、「ユーモラスに描かれているが多くの性を考えることができるホームドラマだ」と語っています。
なお、ドラマの制作にトランスジェンダーの西原さつきさんが関わり、同じくトランスジェンダーでシンガーソングライターの中村中さんが出演しています。
作者の思い
作者の岡部氏は、自分がトランスジェンダーとして生きることを決意し、苦悩しながら生きてきた真実を記録に残し、時が来たときに息子に読んでほしいという思いもあり、本書『総務部長はトランスジェンダー』を執筆することにしたということです。
岡部氏はメディアとのインタビューの中で、自分がトランスジェンダーであることは苦でも病気でもなく、ただ女性として生きるという生き方の選択であると語っています。
また、こうした選択を自然にでき、かつ受容される社会であってほしいとも語っています。
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