LGBTレインボーは、差別されてきた人々の内なる声の表明

LGBT議員の勇気ある活動と世論の高まり

LGBTとレインボーの関連を調べると、1978年にさかのぼります。
レインボーとは、主に虹色の旗のことを指します。
アメリカ合衆国のアーティストで公民権活動家のギルバート・ベイカーが、LGBTのシンボルとして1978年に制作したのが始まりです。ハーベイ・ミルクという、ゲイ解放運動家に依頼されたのです。
当時はLGBTに対して理解の少ない時代で、ハーベイ・ミルクはゲイであることをオープンにして議員に当選したのですが、翌年には暗殺されてしまいました。

8つの色に込めた願い

制作当初は、ピンク、赤、橙、黄、緑、青、藍、紫の8色でした。
ピンクは「性」赤は「生命」橙は「癒し」黄は「太陽」緑は「自然」藍は「芸術」紫は「精神」を意味しているそうです。
LGBTだけでなく、人間の多様性を守るという主張を込めてデザインされました。
レインボーフラッグが公開されるとLGBTの人々にすぐに受け入れられ、またたく間に広まりました。
たくさんの注文が入るようになると手作業では製作が追い付かず、工場生産をすることにしたのですが、染色液のピンクと藍がなかったので、その2色を入れない6色の旗になったのです。
色の意味に固執せず、旗の本質的な意味、つまり多様な人々を表しているということと、大量生産をすることで旗が世界に広まっていくことを優先して、レインボーフラッグの色が決まったのでした。

40年の歴史あるLGBTレインボーフラッグ

最初に作られた旗は、今ではニューヨーク現代美術館に収蔵されています。
上記の6色の旗の他に、最近では色々なカラーの組み合わせの旗があり、性のあり方によって配色の違う旗が作られています。
旗の他にバッジだったり財布やペンダントなど、LGBTのシンボルとしてレインボーの配色を用いているグッズもあります。
Googleが2014年のソチ五輪の時に、トップページをレインボーフラッグをあしらったロゴで飾りました。
「すべての個人はオリンピック精神により平等でなければならない」との五輪憲章と関連付けたものでした。
レインボーフラッグが製作されて40年以上が経ちます。
LGBTに関する話題もだいぶ見聞きするようなりました。
ニューヨーク美術館でこの歴史あるフラッグを見る事は、きっととても価値のあることでしょう。