トランスジェンダーの高校生が抱える悩み

はじめに

思春期を迎える高校生は自分の容姿を意識しはじめるようになります。
本当は女性のように振る舞いたいのにできない、またはその逆で男性のように振る舞いたいのにできないなど、周りを意識して心の性にあった振る舞いができずに悩んでいる高校生もいることでしょう。
では、トランスジェンダーの高校生はどのような悩みを抱えているのでしょうか。

制服

高校では決められた制服を着なければなりません。
本当はスカートを穿きたいので学校が許してくれない、本当は男子の制服を着たいのに学校が許してくれないなど、服装に関する悩みがあります。
着たくない制服をきて学校で長時間過ごさなければならないのです。
近年は男性・女性に関係なく好きな制服を着られる高校がでてきているようです。
しかし、そういった高校はまだまだ数が少ないです。
女性だからこう、男性だからこうといった決まった制服を着させられています。
では、制服の悩みはどうしたら解決できるのでしょうか。
学校で決められている制服なので、勝手に着たいものを着ていては校則違反になってしまい、場合によっては罰則を与えられてしまいます。
そのため、スカートが穿きたいからと男性がスカートを穿いたり、ズボンを穿きたいからといって女性が男子の制服を着ることはできません。
そこで、自宅で好きな服装を楽しんでみましょう。
学校にいる時間は着たいものを着ることができずつらいかもしれませんが、学校が終われば好きな服装をできると思うと、それまでの時間も楽しいものに変わるかもしれません。
学校の外で着る私服については、学校側は何もいえません。

友達関係

男女共学の学校だと、女性が男口調で話していると「お前、男?」などからかわれることがあります。
この逆で男性が女言葉を離していると「おかまみたい」といわれてしまうことがあります。
高校生は仲間意識が強く、口調が原因で周囲となじめなくなってしまう心配があります。
しかし、すべての人が受け入れてくれない訳ではありません。
口調ではなくその人の性格・中身を見てくれている人なら、どんな口調であっても受け入れてくれることでしょう。
また、自分から積極的に人とかかわろうとすることも大切です。
トランジェンダーだから周囲は受け入れてくれないだろうと思い込んでしまい暗い表情になっていると、周囲の人たちは近寄りがたくなります。
明るい雰囲気を作り出すことで、周囲の人が気軽に声をかけられるようになることでしょう。
カミングアウトすると周囲とうまくいくこともあります。
しかし、これは周囲の状況によって判断する必要があります。
「この人になら話しても大丈夫」と思う場合にだけ、カミングアウトをすることで気持ちが楽になるケースもあります。

トイレ

学校のトイレは体の性別にあったものを使用しなければなりません。
もしも体の性が男性なのに女性のトイレを使ってしまうと、変質者として扱われてしまう心配があります。この逆もあります。
大型ショッピングセンターや公共施設など公共の場では「誰でもトイレ」という性別に関係なく使えるトイレがありますが、高校のトイレではそういったものを設置していない場合が少なくありません。
1日中トイレを我慢しているわけにはいかないので、学校では体の性にあったトイレを使わざるを得ません。

まとめ

高校生は自分の性を意識しだす年齢です。
それだけでなく、周囲との関係や自分の容姿にも悩み始める年齢です。
トランスジェンダーの高校生はさまざまな悩みを抱えていることでしょう。
ここでは、こんな悩みがあるといったものを紹介しました。
理解を示してくれる人がいて、少しでも高校生活が楽しいものになるとよいですね。