トランスジェンダーとトランスセクシャルの違い

トランスジェンダーの意味

最近では主に海外で、LGBTを扱った映画やドラマが積極的に登場しています。
お陰でLGBTのTに当たるトランスジェンダーという言葉も、見聞きする機会は増えています。
所が言葉は見聞きするものの、実際にトランスジェンダーの意味を理解している人は、そこまで多くはないです。
トランスジェンダーの意味を理解するにはまず、性自認と身体的性について知っておく必要があります。
性自認とはあくまで自分の性別をどの様に自覚しているかという事であり、良く混同されがちですが性的指向とは別の問題です。
しかも性自認は男性と女性だけでなく、そのどちらでもない無性や丁度中間である中性といった性別も存在しています。
身体的性ですが、こちらは生まれた時に性器の形等の身体的な特徴により決められてしまう性別の事です。
トランスジェンダーとは性自認は男性なのに、身体的性は女性であるという様にズレが生じている人の事を示す言葉となっています。
ただしあくまでそれは、トランスジェンダーを広義の意味で捉えた場合の説明です。
というのもトラスジェンダーは元々、違いを乗り越えるといった意味合いも込められて使われて始めた言葉でした。
そのため、性自認と身体的性にズレがある事を自覚しながらも、そのズレを乗り越えてその状態のままの自分で生きる事を選択した人を表しているのです。
なのでトランスジェンダーの細かい意味合いとしては、性自認と身体的性のズレを抱えながらも性別適合手術を望まずに生きる人を示しています。

トランスセクシャルの意味とは

トランスセクシャルは、性自認と身体的性にズレを持っている人を表す言葉として使用される事が多いです。
この様に書くと、トランスジェンダーと同じ意味の言葉だと思う人が少なくなかったりします。
もっともトランスセクシャルは、医学的意味合いの強い言葉として使用されるのが基本です。
しかも日本ではトランスセクシャルという言葉ではなく、性同一性障害といった言葉を用いられる事が多かったりします。
というのもトランスセクシャルは性自認と身体的性のズレを自覚しつつ、そのズレをなくすために性別適合手術等を望む人を示す言葉です。
そのため広義の意味ではトランスジェンダーの1部に、トランスセクシャルが含まれるといった考え方をされる事があります。
ですが狭義の意味で捉えた場合には、適合までは望まないトランスジェンダーと、適合を望むトランスセクシャルという形で分けて考えられる事になるのです。
基本的にはトランスセクシャルは、性自認と身体的性のズレに対する違和感や嫌悪感が強いため、性別適合手術といった解決策を望んでいます。

悩みを解決する方法

トランスジェンダーの人も、トランスセクシャルの人も同じセクシャルマイノリティであるため悩みを抱える事も多いです。
ですがトランスジェンダーの場合は、仲間の理解や協力を得ながらそののままの自分でその悩みや困難を乗り越えようとするのが基本だったりします。
一方のトランスセクシャルの人は、そのままの自分でいる事に対する違和感や嫌悪感が強くその事が何よりも大きな悩みとなっているのです。
だからこそトランスセクシャルの人が悩みを解決するための1番の解決策は、性別適合手術を受ける事だったりします。
ただし性別適合手術を受けるには大金が必要な上に、身体にも大きな負担を強いる事になるのです。
そのため手術を望んでいても、踏み出せずにいる人も少なくありません。
そういった人の中には外科的な性別適合手術ではなく、もっと負担の少ないホルモン療法で自分の理想の身体に近付けようとする人もいるのです
。更に将来自分の子供を持つという選択肢を残すために、子供を作る機能だけは残すという人もいたりします。