LGBTを理解するための企業の取り組み

LGBTを取り巻く現状

LGBTとは、性的少数者(セクシャルマイノリティ)を表す言葉の一つとして使われる言葉です。
LGBTは、女性の同性愛者を表すレズビアン(Lesbian)、男性の同性愛者を表すゲイ(Gay)、恋愛対象が男性と女性の両方に向いている両性愛者を表すバイセクシャル(Bisexual)、身体の性は男性でも心の性は女性というように身体の性と心の性が一致しない人々を表すトランスジェンダー(Transgender)から成ります。
LGBTの人々は、少数者であるがゆえに正しく理解されず、社会生活において周囲の差別や偏見に苦しめられることが多くあります。例えば、学校でいじめられたり、LGBTだという理由で企業に就職できなかったり、賃貸住宅を借りることができないなど、枚挙にいとまがありません。
そのため、LGBTの人々は思うように仕事に就けなかったり、精神的に追い詰められたりと不安な生活を強いられているのが現状です。企業や行政を含む社会全体が、LGBTを正しく理解して受け入れることが求められています。

進む企業の取り組み

諸外国においては、LGBTを理由とした差別を禁止する制度や同性婚を認める制度が進んでいる一方で、日本でも自治体が同性パートナーシップ条例を制定するなど、LGBTに配慮した環境整備が進みつつあります。
また、こういったLGBTに配慮した対応は、行政だけではなく企業でも進みつつあります。
背景としては、企業活動のグローバリゼーションにより多様な国籍・宗教・文化的背景を持つ人材の活用が不可欠になり、国際的にも人権問題への配慮が高まりつつあること、また少子高齢化の進行や人生100年時代の到来で、年齢を問わない多様な人材の活用が必要とされていることなどが挙げられます。
2017年、日本経済団体連合会(経団連)は、企業のLGBTへの取り組みについての調査結果を発表するとともに、その重要性を提言しています。
これを受け、今後ますます企業の取り組みが進んでいくと考えられます。では、企業において具体的にどのような取り組みがされているのでしょうか。