日本で制作されたlgbt映画を見て感じたこと
『his 好きだけではどうしようもない』という映画ができるまで
この映画は日本で製作されたlgbt映画で、2020年1月の下旬より、東京の新宿をはじめとした全国各地の映画館で上映されました。
もともと『his 恋するつもりなんてなかった』というドラマが2019年4~5月にかけて名古屋テレビで放送されていたのですが、その映画版となったのが今回の作品です。
ドラマの中では、日比野渚(ひびのなぎさ)と井川迅(いがわしゅん)という2人の主人公が登場します。いずれも高校生です。
神奈川県藤沢市の海の見える街に訳ありで親と離れ、一人で暮らしていた渚。
そこへとあることをきっかけに迅は渚と出会いますが、親しくなるにつれて2人の間には友情から愛情へと変わる関係が築かれていきます。
そして、お互いが「自分は男性が好きである」ということに気づき、やがて恋へと落ちていきます。
映画のあらすじ
映画は、そんな2人がいきなり別れてしまう場面から始まる、何とも感傷的な出だしとなっていますが、2人がお互いの愛を確かめ合っていく切なくも感動的な作品と言えます。
別れ話を持ち掛けたのは渚の方ですが、そんな渚は自分がゲイであることを心のどこかで認めることができていませんでした。迅と付き合い始めてしばらくして、彼はとある女性・玲奈と出会います。
「ゲイである自分はどこかおかしい。女性と結婚することで社会が認める普通の男性になりたい。」そのような思いがあった渚は、結局玲奈と結婚します。
そのことを知らない迅は、渚と別れて間もなく東京から岐阜県の田舎町へと引っ越し、そこでひっそりと一人暮らしを始めます。
そんな迅のもとへ、渚が6歳の娘・空を連れてやって来ます。
渚は迅のもとでしばらく居候をさせてほしいと願い出ますが、戸惑いながらも迅はそれを受け入れ、空を含む3人での生活を始めます。そんな中、渚は玲奈との間で離婚と親権の協議をしていることを迅に打ち明けます。
そして、ある日玲奈はとうとう空を東京に連れ戻してしまいます。娘との同居を望んでいた渚に対して、迅は「渚と空ちゃんと3人で一緒に暮らしたい」と想いを伝えます。
しかし、離婚調停が進んでいくなかで、迅たちは玲奈の弁護士や裁判官から心無い言葉を浴びせられ、自分たちを取り巻く環境に改めて向き合うことになっていきます。
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