【過酷?!】トランスジェンダーの就職について

トランスジェンダーとは

性的少数者(セクシャルマイノリティ)を表す言葉の一つとしてLGBTがあります。
LGBTのうち、
レズビアン(Lesbian)、
ゲイ(Gay)、
バイセクシャル(Bisexual)
は、どのような性別の人が恋愛対象になるかという性的指向を表します。
レズビアンは女性の同性愛者、ゲイは男性の同性愛者、バイセクシャルは恋愛対象が男性・女性両方の両性愛者です。
一方、トランスジェンダー(Transgender)は自分の性をどのように認識しているかという性自認を表し、身体の性は男性でも自認している性(心の性)は女性、または身体の性は女性でも心の性は男性というように、身体の性と心の性が一致しない人々を指します。
そのため自身の体に違和感を感じ、苦悩する人々が数多くいます。

トランスジェンダーが直面する就職の壁

トランスジェンダーの人々が就職しようとするときには、様々な困難なことが起こります。
例えば、就職する際は面接時などに履歴書が必要になりますが、履歴書の性別欄に、自身の身体の性と心の性のどちらを記入すればよいか判断に迷うことがあるでしょう。
履歴書に記入する性別が、戸籍上の性別でなくてはならないという法的な根拠はありませんし、戸籍上の性別ではなく心の性を記入したからといって、就職した後に契約違反で解雇されるわけでもありません。
したがって、身体の性が女性で心の性が男性である求職者が、ここに「男性」と記入しても本来は問題ないわけです。

ところが実際には、男性だと思って採用したのに実際は女性だったという理由で内定が取り消されるといったことが起きています。
また就職面接の場で、自分がトランスジェンダーであることをカミングアウトした時点で面接が打ち切られ、不採用となるケースもあるようです。
これらは、トランスジェンダーなど性的少数者に対する理解のなさによってもたらされているといえます。

日本では、男女雇用機会均等法という法律により、性別による差別が禁止されていますので、こういったことはあってはなりません。
さらに、就職できたとしても別の問題が発生する可能性もあります。代表的なのが、トイレの問題です。
トランスジェンダーの人々は身体の性と心の性が一致しないため、自認している性と同じ性別のトイレを利用するのが難しくなります。
トイレを利用する際に周囲の視線が気になったり、他の職員から注意されたりしないか不安になったりするようです。

このように、トランスジェンダーの人々は、就職する前と後で困難に直面しているといえます。