日本におけるトランスジェンダーの現状【もっと理解のある社会に】

トランスジェンダーの意味

映画やドラマの題材として用いられる事も増えているので、日本でもLGBTという言葉自体はかなり浸透して来ています。
お陰で日本ではlであるレズや、gであるゲイ、bであるバイセクシャルに関してはその意味を理解している人は少なくありません。
ですがtにあたるトランスジェンダーに関しては何となく言葉は耳にした事はあるものの、その意味をきちんと理解していなかったりします。

しかもトランスジェンダーは広い意味で捉えたり、狭い意味で捉えたりするので少し意味を理解し難い部分があるのも確かです。
ちなみにトランスジェンダーを広義の意味で捉えると、自分が自覚する性別である性自認と性器の形状といった生まれ付きの身体付きで決められる身体的な性とにズレが生じている人を示す言葉として使用されます。

ただし狭義の意味では性自認と身体的性のズレを認識していながらも、そのままの自分として生きる人を表すのです。
性自認と身体的性のズレに深く悩んで、性別適合手術を受けようとしたり、受けた人はトランスセクシュアルと呼んで分けて考えます。
この様にトランスジェンダーは、広義の意味と狭義の意味とで意味合いが少し違って来るので注意が必要です。

性同一性障害との違い

トランスジェンダーの意味を知ると、日本人の中には性同一性障害という言葉を思い浮かべる人が少なくありません。
ですが実の所、性同一性障害という言葉は医学用語です。
性自認と身体的性のズレに苦しんでいる人が、性別適合手術等の医学的処置を受けるための診断名として用いられています。
もっとも意味合いとしては身体的性の変化を望んでいる状態である事から、トランスセクシュアルに近いと言えるのです。
ただしトランスジェンダーを広義の意味で捉えた場合には、トランスセクシュアルと同様に性同一性障害も内包して扱われます。