物心ついた頃からLGBT、初めてのオフ会
出会い掲示板
こんにちは、今年三十路を迎えるしがないゲイです。
突然ですが皆さんは、出会い系サイトやアプリの利用はされたことがありますか?
平成生まれの、且つガラケー世代の僕には、スマホはもちろん今時の出会い系アプリなど当然ありませんし、LGBTとして生を受けた僕にとって、同じセクシャリティの方と出会うにはどうしたらいいのか皆目見当もつかず、日々悶々とした生活を送っておりました。
そんな僕を仲間たちに引き合わせてくれたのが、当時流行していた各種コミュニティサイト(mi〇i、モ〇ゲー)や無料掲示板でした。顔写真と簡単なプロフィールを入力して掲載すると、メールアドレス宛に様々な世代の方から連絡がくるというシステム。
今思い返してみれば、駆け出し(?)のLGBTだった僕が、中学生になって初めて手に入れた携帯電話でごく自然に「ゲイ 出会い」と検索をかけたことが奇跡!
これは例えるなら、赤ちゃんが誰に教えられるでもなく二本足で立って歩きだすに等しい神秘を感じたわけです。
そんなわけで、掲示板に投稿しはじめてからあっという間に3年、4年と経ち、僕が高校3年生の夏のある日「10代から20代のゲイ友募集!〇〇でオフ会」といった内容のメールが届いたのです。
初めての友達
正直なところ、出会い掲示板を利用しはじめて数年が経つ僕にとって、同じセクシャリティの方々とお会いする=同意の上で一晩を共にするか否か、の世界観でした。
雑な印象に取られるかと思います。ですが家族や友人に一切カミングアウトしていなかった僕にとって、同じセクシャリティの方々とお会いする行為は「愛情に飢えていたから」と表現するのが一番適切かもしれません。
オフ会当日、一度に複数の仲間たちと会うことに緊張した僕を迎えに来たのは、同年代ぐらいのスポーツ焼けした爽やかイケメンのS君。彼とは今後10年以上、大切な友人として付き合っていくことになるのですが、当時の僕としては単純に今晩共に過ごせるかどうか、色目でしか彼を見ておりませんでした。
会場は、主催のN君のおばあちゃんが経営する小さな居酒屋でした。あとで知った話ですが、N君の一家は彼がLGBTだとカミングアウトした上で、とても協力的に応援してくれたそうです。
僕らは未成年だったのでもちろんお酒は飲みませんでしたが、10代から20代の募集とあって、幅広い年齢層の方々が20名ほど集まりました。
最初は大人数で会うことに緊張していた僕も、自分を隠さず素直に話ができる人たちだと感じ、彼らと自然に打ち解けることができ、予定された2時間のオフ会はあっという間に終わりを迎えます。
数名とアドレス交換をし、僕を迎えにきてくれたS君とたまたま隣の町に住んでいたこともあって、僕たちは一緒に帰ることになりました。時刻は夜8時。この時すでに僕は彼を、「世界で初めて自分を隠さなくていい友達」として見ていました。
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