バイセクシャルの特徴というけれど…

酔った勢いでカムアウト

私は身体は女性、性自認も女性、恋愛や身体的欲求は男女どちらにも抱く、いわゆるバイセクシャルです。
女性として女性に恋をすることもあるということが、人数で言えば少数派だとは知っていましたが、
理解をしてくれる友人も多く、さほど孤独には感じないで生きてきました。
とはいえ少数派ではあるので、学校や会社では聞かれない限りは公言せず、異性との交際や結婚が当たり前のような会話にも、平気な振りをして加わっていました。
ところがある飲み会の帰り。
お酒が少々回っていたのもあり、現在女性とお付き合いしているということを、ぽろっと会社の先輩に話してしまいました。
先輩はそれを聞いて、「だからそんなに男っぽいんだ。」と。
確かにバイセクシャルの特徴といえば、「女性だけど女性っぽくない」というのが挙げられるのかもしれませんが…。
その時は笑って流しましたが、もやもやしたものがずっと心に残り続けました。

女性らしさ、男性らしさ

始めはその言葉がなぜ引っ掛かり続けているのか、自分でもよくわかりませんでした。
確かに「女性らしくあること」にはあまりこだわっていませんし、女性だけでグループを作るのが苦手で、職場でも避けているところはあります。
恋愛感情はどちらにも抱きますが、女性とのお付き合いの方が長続きしているのも事実です。
だとしたら、「男性っぽい」と言われたのはむしろ喜ぶべきなんじゃないのか?
悩んだ末に、一つの結論に辿り着きました。

私が本当に望んでいること

まず、これはあくまで私個人の話であり、すべてのバイセクシャルの方に当てはまる特徴だとは思っていません。
私は、自分という人間を「女性らしいかどうか」「男性らしいかどうか」で見られるのが嫌だったのです。
社会の求める「女性らしさ」「男性らしさ」に照らし合わせてではなく、ただストレートに自分という人間を見て欲しかった。
男性は女性に「女性らしさ」を求めることが多いし、女性も男性に「男性らしさ」を求めることが多いです。
その点、同性のカップルだと、相手に「異性らしさ」を見出そうとする人は比較的少ない。
それが、同性でお付き合いする上での居心地の良さの一つだったのだと思います。
バイセクシャルの特徴として、「女性っぽくない女性」「男性っぽくない男性」ということが言われますが、
「女性っぽさ」「男性っぽさ」に当てはめるばかりが少数者への理解ではないのだと思います。