LGBTと医療福祉の関係性について

LGBTと疾患のリスク

LGBTと医療福祉の問題は切り離して考えることはできません。
世界中でのコホート研究によると、LGBTの人は癌や慢性疾患への高い罹患率や死亡率が報告されているのです。
これらの疾患との関係性はLGBTのストレスによる生活習慣によるものです。
癌や新血管系の慢性疾患は、喫煙や食生活、飲酒などの生活習慣が影響していると言われています。
また、精神的にストレスを感じてしまい、休日の運動習慣が少ないことも慢性疾患のリスクとなってしまいます。
LGBTと医療福祉の現場をさらに近づけて、このような健康上のリスクを減らせるような社会が求められています。

LGBTの医療福祉施設での悩み

LGBTと医療福祉にはLGBTの悩みが多く存在します。
例えば、トランスジェンダーの人が病院で名前を呼ばれるときに嫌な思いをするような問題や自分の健康不安を医師に相談できないという悩みがあります。
同性カップルでは出産歴がないことは子宮体癌のリスクにつながります。
性行為によって感染するヒトパピローマウイルスは子宮頸癌のリスクになります。
しかしながら、このような悩みや同性との性行為については医療者に相談しにくい内容です。
LGBTと医療福祉との関係性がうまくとれなければ、このような疾患の発見の遅れとなってしまいます。

LGBTと医療福祉を近づけるためには

LGBTと医療福祉の間には依然として溝があります。
その溝を埋めるためにも、社会の人々が、LGBTの人たちに対して、ある特別な人としてでなく、医療福祉を享受する1人の人間として、自分と同じ存在であるというような認識をもてることが大切です。
LGBTという枠組みで、人と人の間に境界線を引き、区別するのではなく、1人の人として医療福祉に参加できるような社会の実現を目指しましょう