どんな内容を学ぶの?会社で行うLGBT研修

LGBT研修で社内の理解を深めよう

働く現場でのLGBTの生きづらさは、LGBTをよく知らないことによる偏見や無意識の言動によるものも多いです。
会社内での無理解を解消し、積極的にLGBTを支援する体制をつくるために、LGBT研修を行う企業も増えてきました。
経団連が2017年に行ったアンケート調査では、回答した企業の90%がLGBT研修の必要性を感じています。

どんなLGBT研修があるの?

LGBT就活サイトを運営する「Job Rainbow」や、特定非営利活動法人「虹色ダイバーシティ」、LGBTに関する包括的なサービスを提供する「OUT JAPAN」をはじめとする様々な団体が、企業向けのLGBT研修プログラムを提供しています。
研修の内容については、LGBTに関する基本的な知識はおおむねどのLGBT研修でも含まれるものですが、そのほかの部分は提供する団体によって大きく異なっています。
LGBT当事者による生の声を聞くことができる研修もありますし、法律面や制度設計についての専門的内容を含むもの、特定の業種に特化した研修などもあります。
知識を注入するだけでなく、研修の参加者が自分たちの会社で具体的にどう行動すればいいかがイメージできるような、実際の場面を想定したロールプレイやケーススタディ、ディスカッションなどを含む研修は、特に大きな効果が期待できます。各企業で研修を導入する際には、それぞれの研修内容を比較して、最も自分たちにあったものを選ぶのが重要です。

研修だけで終わりにしないために

会社内に広くLGBTへの理解を深めるためには、LGBT研修の実施は一定の効果を持ちます。
ただ、研修の機会を設けるだけで、制度面、施設面での改善が進まなければ、会社の取り組みとしては不十分といわざるを得ません。
研修はあくまで足掛かりであり、研修を受けた参加者たちが継続的に行動変革をしていくのが大事なのだと考えておきましょう。