トランジェスターがホルモン療法を受けて起こる生理の変化

はじめに

トランジェスターといっても服装を心の性にあわせれば満足という人がいれば、体の状態も心の性にあわせたものにしたいという方まで、さまざまな人たちがいます。
トランジェスターの治療方法の一つにホルモン療法があります。
ホルモン療法をすると体が変化をしてきます。では、どのような変化があるのでしょうか。

生理がとまる

女性が男性ホルモンの投与を受けると生理がとまります。
女性でも、もともと男性ホルモンが分泌されていますが、この量は男性に比べると少ないです。
ところが、男性ホルモンの投与を開始しすると、女性ホルモンよりも男性ホルモンが優位になります。
つまり、体が男性側に傾いてくるのです。これによって生理がとまります。
ただし、男性ホルモンの投与を中止すると生理がはじまることがあります。
体に女性ホルモンを分泌する器官が残っていて、まだ閉経を迎える年齢でなければ、女性ホルモンの影響によって生理がはじまるのです。
女性ホルモンは卵巣から分泌されます。
そのため、卵巣を摘出しない限り女性ホルモンは分泌されて、生理がはじまるようになります。

男性には生理がない

男性が女性ホルモンを投与しても生理は起こりません。
子宮が厚くなり妊娠できる状態が整えられていても、受精して着床しなければ妊娠は成立しません。
妊娠に至らなかった場合、熱くなっていた子宮が剥がれて排泄されます。これが生理です。
男性には子宮がないので、女性ホルモンを投与しても生理は起こらないのです。
男性が女性ホルモンを投与してあらわれる体の変化には、体が丸みを帯びる、胸がふくらむ、肌ツヤが変わるなどがあります。あらわれ方には個人差があります。
こういった変化も女性ホルモンの投与をやめるとなくなります。