高校生が持つLGBTに対する意識と理解促進への課題について

LGBT教育の現状

これまで、教育現場では小中学生や高校生などに対し、積極的にLGBTに関する教育は実施されてきませんでした。
理由としては、LGBTについて教える必要性が感じられなかったことや、教える側がLGBTについてよく知らなかったことなどが挙げられるでしょう。
日本政府は2017年、10年ごとに改訂する学習指導要領にLGBTに関する内容を盛り込まないことにしたことからも、LGBT教育に消極的な姿勢がうかがえます。
一方で、高校では2017年度から家庭総合・家庭基礎の教科書にLGBTが記載されるようになり、高校生がLGBTについて学ぶ機会が与えられました。小学校の保健体育や中学校の道徳の教科書でもLGBTが取り上げられています。
また高校生だけではなく、高校教員に対し、研修やセミナーを実施しLGBTの理解を促進する動きも見られます。教員約6000人を対象に2011年から2013年にかけて実施された意識調査では、6割以上の教師がLGBTについて教育現場で教えるべきと考えており、現場の教師はLGBT教育に対し、高い関心を持っていることがうかがえます。

まとめ

高校生のLGBT当事者は、いじめられたり偏見の目にさらされたりと苦悩している現状が見え、高校生全体でもLGBTに対する認知度は高くないことが分かりました。
LGBTを正しく理解し当事者が苦しまないためには、教育現場でLGBTをさらに取り入れ、高校生や教員同士で議論する場を増やし継続的に関心を持ち続けることが重要でしょう。