6割以上が困難を経験!トランスジェンダーのトイレ問題

トランスジェンダーのトイレ使用はストレス

トランスジェンダー当事者にとって、トイレの使用は大きな問題となっています。
リクシルと特定非営利活動法人虹色ダイバーシティが共同で行った2016年のweb調査では、トランスジェンダーのうち、トイレの使用について「困る・ストレスを感じる」人は64.9%でした。
周囲の視線が気になったり、「だれでもトイレ」を利用する際に障がい者、高齢者などと遭遇して気まずいなどのストレスを感じる人が多く、実際に変な目で見られたり、注意されたりしたといったトラブルを経験した人もいました。

トイレの使用を我慢する人も

「だれでもトイレ」を使いたいトランスジェンダーは多いにもかかわらず、実際には男女別のトイレを使わざるを得ない人も多いようです。
中には外出先でのトイレの使用を我慢してしまうという人もいて、10代では2割が職場、学校でトイレを使わないようにしているという結果でした。
トイレを我慢することは、当然のことですが、健康面でも、精神面でも悪影響があります。
実際に回答者の4分の1が便秘や頻尿など排泄障がいの症状に苦しんでいました。

誰でも使いやすいトイレの普及を

トランスジェンダーの人がいつでもどこでも、気持ちよくトイレを使用できるようにするためには、もっと誰でも使いやすいトイレの普及が必要になるでしょう。
現状では「だれでもトイレは高齢者や障がい者のもの」といった見方が強く、利用しにくいのも事実です。
TOTOは「だれでもトイレ」以外に、どんな性別でも使える広めの個室があるトイレ「オールジェンダートイレ」を普及させることを目指しています。
こうした取り組みに期待しつつ、まずは身近な職場、学校、公共施設等のトイレがトランスジェンダーの人々に本当に使用しやすいものになっているかをチェックしてみることから始めてみたいですね。