LGBTの治療方法【心と体を合わせるために】

はじめに

性同一性障害とは、心の精と体の性が一致していない状態のことです。

LGBTとは、Lesbian(レズビアン)、Gay(ゲイ)、 Bisexual(バイセクシャル)、Transgender(トランスジェンダー)の頭文字をとったものです。
性同一性障害は治療の対象となりますが、LGBTは性同一性障害とは違うので治療の対象とはならないことがあります。
服装を心の性にあわせれば満足、問題なく社会生活を送れているといった方もいて、こういった場合は治療の対象外です。

しかし、LGBTといってもレズビアンやトランスジェンダーなどさまざまな方がいるように、治療の対象となる場合もあります。

では、LGBTが受けられる治療にはどういったものがあるのでしょうか。

診断

治療を開始する前に医師による診断があります。
診断は慎重に行われて、精神科の専門的な医師2人によって、丁寧な面談を行います。
臨床心理士による心理テストもあります。

性別違和が染色体異常によるものでないこと、性別に特有な生殖器が正常な状態で存在することなどの身体的診断も行われます。
こういったことを統合して治療の対象となるのかを判断します。

ホルモン注射

心は女性、体は男性の場合は、女性ホルモンを投与します。
心は男性、体は女性の場合は、男性ホルモンを投与します。ホルモンの投与は、注射を使って筋肉に行われます。

ホルモン注射を受けると体に変化が現れてきます。

女性ホルモンを投与すると、体毛やひげの減少、毛髪の増加、筋肉減少、乳房増大などの女性的な身体的な変化が見られます。
それに伴い、精巣や前立腺は萎縮します。

男性ホルモンを投与すると、体毛の増加、筋肉の増加、陰核肥大、声が低くなるなどの男性的な特徴が現れてきます。
女性特有の器官である卵巣や子宮は萎縮し、無機能化していきます。

塗り薬でホルモンを補うこともできますが、吸収されにくいことがあるので、注射での投与を勧めている医師もいます。