意識調査に見る、LGBTに対する理解の実態について

序章

性的少数者(セクシャルマイノリティー)を表す言葉の一つとして広く用いられるLGBTについて、近年様々な団体が意識調査を実施し、インターネットなどで公開しています。
この意識調査を通じて、LGBTの人々はどれくらいいるのか、LGBTの人々がどういうことを不安に感じ、どう生きていきたいと思っているのか、またLGBTの人々を支援するにあたっての課題は何かなど、LGBTに関する様々なことを知ることができます。
この記事では、過去行なわれたLGBTの意識調査を簡単に紹介し、そこから垣間見える課題について考えます。 

LGBTの概要

LGBTは、女性の同性愛者を表すレズビアン(Lesbian)、男性の同性愛者を表すゲイ(Gay)、恋愛対象が男性と女性の両方に向いている両性愛者を表すバイセクシャル(Bisexual)、身体の性は男性でも心の性は女性というように身体の性と心の性が一致しない人々を表すトランスジェンダー(Transgender)から成ります。
LGBTの人々は、少数者であるがゆえに正しく理解されなかったり、社会生活で不利な扱いを受けたりと、様々な困難に直面することが少なくありません。
一方で、近年は国内外で性の多様性を受け入れる動きが広がっています。
この動きを受け、セクシャルマイノリティーを理解し支援者を増やすことなどを目的として、支援機関やマスコミなど様々な団体が、LGBTなどセクシャルマイノリティーに関する意識調査を実施しています。