ジェンダー不平等指数とは?男女格差の国際的な指標

ジェンダー不平等指数だけではない、国際的指標

各国における男女格差を数値化する国際的な指標は、ジェンダー不平等指数だけではありません。
複数の指数が国際的に用いられていますが、その中でも2006年から世界経済フォーラムが『世界男女格差レポート』の中で発表しているジェンダー・ギャップ指数は信頼のおける指標の一つです。
英語でGender Gap Index (GGI) と表記され、ジェンダー間の経済的参加度および機会、教育達成度、健康と生存、政治的エンパワーメントの4つの分野のデータを指数化したものです。
経済活動の参加と機会の分野については、労働参加率の男女比、同一労働に対する賃金や所得の男女比、管理職、専門・技術職の男女比が数値化されます。
教育分野については、読み書き能力、初等・中等・高等教育の就学率の男女比が測られます。
健康と生存については、出生時、平均寿命の男女比が、政治的エンパワーメントについては国会議員、閣僚、直近50年の国家元首の男女比が指数に用いられています。
ジェンダー・ギャップ指数も0から1の間の値を取りますが、0が完全不平等、1が完全平等を意味しています。
2019年の日本のジェンダー・ギャップ指数は0.652で、世界153か国中121位とかなり低い順位です。
前年の110位からさらに順位を下げました。
上位4か国はアイスランド、ノルウェー、フィンランド、スウェーデンと北欧諸国に占められ、中国が106位、韓国が108位とアジア諸国の低さも目立ちます。

順位に惑わされず、不平等の本質を見極めて

なぜ日本はジェンダー不平等指数は比較的上位なのに、ジェンダー・ギャップ指数はこれほど低いのでしょうか。
ジェンダー・ギャップ指数を項目ごとに細かく見ていくと、日本の男女不平等のポイントが見えてきます。
2019年の分野ごとのスコアは、教育分野が0.994、健康分野が0.979と1に近い数値であるのに対し、経済活動の参加と機会の分野では0.595、政治的エンパワーメントの分野では0.081と極端に0に近くなっています。
同一労働の賃金格差については最近改善がみられるものの、労働所得や、政治家・経営管理職、教授・専門職、国会議員などで男女格差が世界的に見て大きいのが特徴です。
日本の男女不平等は特に経済と政治的分野の問題であって、ジェンダー不平等指数の順位が比較的よいのは、それらの点について十分に指数に反映されていなかったためだと分かります。
ジェンダー不平等指数、ジェンダー・ギャップ指数など、男女格差を表す指標は様々ありますが、単に国際的な順位が何位なのかということや、順位の上下に一喜一憂するのではなく、どんな点において課題があるのか、改善の必要な点はどこにあるのか、指標から見えるジェンダー不平等の本質を丁寧に見極める必要があるといえそうです。